2021年05月26日

地理院の道路線形の誤り(2)

前回はフリーGISソフトのQGISを利用して検証しましたが,今回は別のフリーGISソフトのカシミール3Dを使ったお話です。

早速カシミール3Dの縦2分割画面です↓。
k3d_1.png
左画面は以前日本地図センターから購入した電子地形図25000の画像に,10mメッシュ標高データを重ねた(赤ピンが見やすいように)もので,右側はオンラインで表示できる,空中写真[最新]のオルソ画像です。
林道新村線の南側も東側も地理院の最新オルソ写真が存在しないことがわかります。

これに林道の線形を重ねてみた(GISツールプラグインでe00ファイルを表示)のがこの画面です↓。
k3d_2.png
林道の線形は,以前販売されていた空間データ基盤(25,000)のものですが,地図画像上の線形とぴったり一致します。
右側のオルソ写真上ではずれていることがわかります。

地理院の地形図の道路線形は写真測量で求めていると私は認識しています(違っていたらごめんなさい)が,この「新村線」の場所は,国土地理院の撮影範囲ぎりぎりの部分から範囲外にかけて走っています。
これじゃあ写真測量もやりにくそうですね。

次の画面を示します↓。
k3d_3.png
左側は2009年の国土地理院の標定図です。画面上で逆L字型に見える黒い実線が撮影分担範囲の境界と思われます。
(標定図をカシミール3Dで見れるように加工しているのは,日本広しと言えども私くらいの者でしょうね。)

次に撮影分担図の一部です↓。
buntan.png
ちなみに全体図はここに置いてあります↓。
https://shinrin-kyokai.jimdofree.com/%E9%9D%99%E6%AD%A2%E7%94%BB%E9%9B%86/


「新村線」の悲劇は,国土地理院,国有林,民有林の撮影分担地域に挟まれた,魔の三角地帯に存在していたことでしょうね。
測量に使う写真を,3機関(地理位,林野庁,富山県庁)から取り寄せないと測量できません。
というか,撮影カメラが違えばそもそも写真測量はできないのかな?

まだ書きたいことがあります。
新村線の南側が,民有林の撮影分担範囲であり,本来ならば林野庁から予算をもらって富山県が撮影するはずなのですが,不肖私,昭和57年(1982年)に林業職で採用されてから40年目になりますが,富山県独自であの範囲を写真撮影したという話はただの一度も聞いたことがありません。私が知らないだけでしょうか?

どなたか富山県関係者の方,事情をご存知でしたらぜひお教えください。

まだまだ書きたいことがあります。
林野庁は国有林(+一部民有林?)の空中写真撮影の予算確保を諦め,過去の空中写真資源一式を国土地理院に移譲したという話を聞きました。
今の林野庁の長官は私の大学の同期であり,2年ほど前,私が,いずれ国土地理院の写真データと同様に,データ交換協定を結んでいる自治体にはタダで提供してほしい旨個人的に頼んだことがあったのですが,未だに林野庁の撮影分担範囲の写真は有料での提供のみ?になっています。

おっと,今気づきました。
販売者は林野庁と関係深い航測会社から,国交省系列の日本地図センターに移ったようですね↓。
https://www.jmc.or.jp/rinya.html

これは,もうすぐ地理院と協定を結んでいる自治体は無料でデータ提供を受けられるようになる前触れかもしれません。

林野庁はいいこともやってます。
森林環境贈与税とかいうもので,日本中あちこちの森林地帯で航空レーザー計測が行われています。
富山県も全県民有林分の計測が終わったはず?で,地理院の10mメッシュの標高データしかない場所も,0.5mメッシュの標高データが整備されます。

今日あたり県庁から私宛に,魚津市の標高データがポータブルHDDで届くはずです。
0.5mメッシュのDTMはUAVーSfM法の樹高計測の引き算の相手として非常に役立ちます。
詳しくは私の論文で↓
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjfp/53/2/53_69/_article/-char/ja


posted by Dr.koba at 10:17| Comment(0) | GIS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月23日

地理院の道路線形の誤り

数年前から気づいていたのですが,最近また当該林道沿いの現場に通うようになったので,今度こそ地理院に誤りを指摘し,訂正させたいと思います。

場所はここです↓。
0位置図.png
GISソフトはQGIS。
富山県中新川郡立山町の林道「新村線」です。

Googleの衛星画像に地理院のベクトル地図の道路線形を重ねた画面2枚(西側と東側)です↓。
a衛星+地理院道路1.png

b衛星+地理院道路2.png

Googleのハイブリッド画像(衛星+道路+地名等)に地理院道路を重ねた画像2枚(西と東)です↓。
cハイブリッド+地理院道路1.png

dハイブリッド+地理院道路2.png

ついでに,起点と終点の写真です↓。
3131_新村線起点?.JPG

3131_新村線終点?.JPG

この林道は比較的最近に完成した林道で,地理院の線形は,旧道?のものと思われます。

その証拠に,森林境界明確化支援システム(https://shinrin-kyokai.jimdofree.com/)用に作成した,1975年のオルソ画像と重ねてみると,よく似てます。ヘアピンの頂点とかは若干ずれますが↓。
e1975空中写真+地理院道路.png


以前富山県林業カレッジの作業道作設研修(起点は林道新村線上)の一環でドローンを飛ばしました。
その際作ったデジタルオルソの林道の線形が地理院の地図の線形と合わず,おかしい,おかしいと,参加者一同悩んだことがありました。
作業道の起点が林道であることは多いので,間違っていると困ります。
本当に。

誤りの指摘先はここのようです↓。やってみます。
https://geoinfo2.gsi.go.jp/contact/Inquiry2.aspx?pcode=1003&bcode=100312&mcode=10031203


posted by Dr.koba at 10:32| Comment(2) | GIS | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年05月17日

i.clusterを1バイトファイル名とUTM53で

QGIS with GRASSで教師なし分類,の続きです。

ログに警告が出ないように,ファイル名を「日本語含む」から「日本語含まず」に変更し,
CRSを「JGD2011測地系第Z系」から「UTM第53帯N」に変更してやってみました。

以下,画面の羅列です(サイズが大きいので,フルレゾで見るには画像を2回クリックしてください)。

1byte-utm53_01.png

1byte-utm53_02.png

1byte-utm53_03.png

1byte-utm53_04.png

i.maxlikを選んで,4バンド全部を選ぶ
1byte-utm53_04b.png

1byte-utm53_05.png

1byte-utm53_05b.png

1byte-utm53_06.png

1byte-utm53_07.png

1byte-utm53_08.png

1byte-utm53_09.png

1byte-utm53_10.png

(土),(日),(月)の3日間かけて,クラスター分類ができました。
疲れるわぁ〜〜。




posted by Dr.koba at 14:21| Comment(0) | QGIS(無料GISソフト) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする